伊東達矢校長ブログ

2022.07.07

ほんもの感

 七夕のきょう、給食の献立は、彩りカレー風味ご飯、星のミートコロッケ、夏野菜のツナ和え、そうめん汁でした。星型の2つのコロッケは織り姫と彦星を見立てたもので、そうめんは天の川です。子どもたちは、短冊に願いごとを託した笹飾りを見ながらおいしくいただいたことでしょう。

学校給食法により、学校の責任者(たいていは校長)は児童が食べる30分前までに「検食」をすることになっています。主食の炊き方、分量、彩り、加熱や味つけの適切さのほか、異物の混入がないか、異味・異臭がないかなどを検査し、食べた時刻と所見を記録します。所見欄にわたしは「焼き魚の皮は食べていいのか悩みます」とか「パプリカが鮮やかです」とか「きのこのスープはすくうと逃げてしまいます」とか、思いついた感想をつらつら書いています(ちなみに焼き魚の皮は食べてもよく、栄養もあるというお返事がありました。ただしそう教えてくれた調理員の方自身は残すそうです)。

「校長先生は給食を早く食べられてずるい」と言われますが、毎日一人で食べるのはちょっと味気ないし、それに残すこともお代わりすることもできません。校長になる条件に「食べ物の好き嫌いがないこと」というのはありませんから、全国の校長先生の中には好き嫌いの激しい人もきっといるはずです。給食に苦手な食べ物が出たときは、そっと教頭先生に食べてもらっているのかもしれません。

 わたしは小学生のころ、給食が大好きでした。献立表の「血や肉になる」「からだの調子を整える」「はたらく力のもとになる」といった分類を覚えたものでした。給食係で配膳をするのも楽しかった思い出があります。でも誰もがそういうわけではなく、給食が苦手な子どももたくさんいたでしょう。以前は、掃除が始まってもまだ給食をいやいや食べている子がいました。いまでは考えられないことです。

 本校の給食は、校内の厨房で作られ、毎日子どもたちには栄養バランスのとれた温かいメニューを提供しています。栄養士も常駐しています。家庭ではなかなか食べない世界の料理も出ます。ナイフとフォークを使って食べる日もあります。食器はプラスチックではなく、陶器を使用しています。落として割ってしまった子が、校長室の前で泣き出しそうな顔をして立っていたこともありました。「形あるものは必ず滅びるものです。これからは気をつけてください」と伝えました。

先日、他の私立小学校を訪問し、給食を試食させていただきました。たいへんおいしくいただきましたが、食器がプラスチックだったので、心のうちで「うちは陶器だぞ」と言っていました。割れはするけれど、陶器での食事の方が「ほんもの感」がします。子どもたちには折に触れ、「ほんもの」に触れさせたいと思います。

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