伊東達矢校長ブログ

2023.02.14

中学受験

 2月、ほとんどの中学入試が終了しました。本校の6年生も受験も終え、いまは学校祭の練習や中学準備の学習にいそしんでいます。

 中学受験の経験を通して得られるものは何でしょう。

 そんなことは言うまでもない、志望校合格に決まっていると言われそうです。

 では志望校に合格できなかったら、受験した経験に意味はないのでしょうか。

 わたしはそうは思いません。

 合格は喜ばしいことですが、それは一時の結果であり、そのときの自慢にはなっても、その人の生き方そのものを意味づけるものにはならないからです。

 中学受験を描いた『二月の勝者―絶対合格の教室―』がヒットしたのは、志望校合格のストーリーだからではありません。中学受験を通し、受験する当人とその周りの人たちが成長していく話だからだと思います。

 受験生になって、遊びたい気持ちを抑え、自分から机に向かって勉強するようになりました。もちろん最初は、親や先生に勉強するように言われることも多かったでしょう。けれど、馬を水辺に連れていくことはできても、水を飲ませることはできないということわざの通り、受験する本人が勉強する気にならなければだめです。それを自覚し、我慢強さが身についたのです。

 人は好きなことには時間を忘れて熱中するものの、やらされていると思うことにはなかなか集中できないものです。子どもは特にそうです。でも、テストで高得点を取るには、苦手な教科の学習にも時間を割き、問題演習を重ねなくてはいけません。そのことによって、途中で投げ出さない、粘り強さが身についたのです。

 試験には緊張がつきものです。入試本番に頼れるのは自分しかありません。受験を経験したことで、ここぞという正念場であせらない、勝負強さが身についたのです。

 いずれの強さもこれからの人生で必要になるものばかりです。

 また、中学受験は応援する周りの力があって乗り切れるものです。親や先生、目標に向かっていっしょに勉強する友だち。たくさんの人が支えてくれました。入試本番に頼れるのは自分だけですが、そこに至るまでには多くの人を頼ってきたのです。そうした経験は、他人に感謝し、思いやる気持ちにつながります。

 我慢強さ、粘り強さ、勝負強さといった強さに加え、周りの支えに感謝する気持ち。それらを一語で表せば「勇気」です。勇気なくして強さも思いやりも身につきません。

 困難なことに挑戦し、努力を重ね、周りの協力を得て乗り切ろうとする勇気。それが12歳で中学受験を経験したことで得られるものだと思います。そして、この勇気がその人のこれからの生き方を意味づけるのです。

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