伊東達矢校長ブログ
2026.04.17
学校のルール
4月半ば、1年生の子どもたちはそろそろ学校生活に慣れてくるころです。学校がどんなところなのか、子どもたちは日々学んでいます。
学校は集団の中で子どもを育てる場です。ここが家庭と異なるところです。
保護者は家庭で、親としての専門性をもって、生活の約束事やあいさつ、マナーなどをわが子に教えます。寝る時間、箸の使い方、トイレトレーニング、お礼やおわびが言えるようにすることなどは家庭教育の領域です。
一方、学校の教師は、集団の中で、子どもたちの学力、行動力、心身の発達状況などを総合的に判断する専門職です。何のためにこの指導をするのかという目的、どうしてこの指導をするのかという理由、どのように指導するのかという方法をもとに、子どもたちの成長を期しています。つまり、成長期の子どもたちに「集団の中でできないことをできるようにする」のが学校教育であり、そのプロフェッショナルが学校の教師なのです。
現代の学校で身につけるべき力は、およそ次の5つであると考えます。
① 基礎学力(知識・技能)
② 思考力・判断力・表現力
③ コミュニケーション能力
④ 他者と協働して考えを深める力
⑤ 多様性を認め、変化に適応できる力
これらは①から⑤へ向けて段階を踏んで習得するものです。
初等教育においては、全ての力の土台となる①の基礎学力の養成が極めて重要です。基礎学力なくして、思考力・判断力・表現力は身につきませんし、思考力・判断力・表現力なくして、コミュニケーション能力はおぼつかないでしょう。
学校教育の目的は、子どもたちにこうした力を身につけさせ、人格の形成を目指すことにあります。
ところで、しばしば「学校のルール」に対して批判されることがあります。
例えば多くの小学校に、シャープペンシルを持ってきてはいけない決まり(特に低学年)があります。「筆記具として流通しているものだから別に問題ないじゃないか」と思われるかもしれません。しかしそれば学校の現状を知らない人の考えです。
集団活動をする学校には、授業に集中できる環境が必要です。子どもは一時たりとも落ち着いていられないものです。放っておいて静かに集中できるようにはなりません。ただ、興味・関心のあるものには驚くほどの集中力を見せます。
シャープペンシルは、英語で「メカニカルペンシル」と呼ぶように、鉛筆とは全く異なる複雑な構造をしています。子どもの好奇心を引きつけるにはうってつけです。だからシャープペンシルを持たせた子どもは、必ず分解します。家でするのはかまいませんが、教室でそれを始められると、教師はその指導に多くの時間を取られます。家でOKでも、集団活動の場ではNGであることを、子どもは学ばなくてはいけないのです。それは、判断力を身につけることでもあります。
学校のルールは、世間一般のルールや、それぞれの家庭のルールと異なっていて当然です。だから学校には、子どもの教育になぜそのルールが必要なのかを丁寧に説明する責務があります。

伊東 達矢
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