伊東達矢校長ブログ
2026.07.28
親の役目はトレーナー
子育ての当事者である親は、子どもにいろいろなことを教えます。
あいさつ、箸の持ち方、トイレトレーニング、着替え、早寝・早起きの習慣づけ、かたづけ……。
小学生ともなると、「勉強も教えなくては」と焦ります。
しかし、わが子に勉強を教えるのはなかなか難しいものがあります。自分の子だけに、「どうしてこんな簡単な問題が解けないの」と責めてしまいます。さらに学年が上がれば、親に教えられない内容も増えてきます。
長文が読めない(だからテストで点が取れない)という子に、どう国語を教えるか。方程式を使わずに、どうやって算数の問題を解くか。教師は教育的見地と指導経験から、子どもの学力を伸ばすノウハウを持ち合わせています。教科の指導は専門家に任せましょう。
では、家庭で親は子どもの勉強にどう関わるべきでしょうか。
親に期待されるのは、勉強そのものを教えるティーチャーではなく、子どもの勉強の進め方を把握するというトレーナーの役割です。
トレーナーとして、親は子どもの勉強にPDCAサイクルを取り入れます。
つまり、Plan(計画)、Do(実行)、Check(評価)、Action(改善)のステップを、子どもが繰り返せるように親がサポートするのです。
ポイントは、子ども自身に「なにを」「どれだけ」「いつ」「いつまでに」するのかを決めさせ、その進捗状況を定期的に(できれば1週間ごとに)子どもといっしょに確認することです。
例えば、「算数のある単元の問題」を、「問題集の〇ページから〇ページまで」、「毎週月曜日の夜6時から7時」に取り組み、「3週間」で終わらせるという計画を立て(P)、実行させます(D)。
実行できたかを、親は子どもと一緒に評価します(C)。
評価するときは、実行できたことについて子どもをしっかり褒めることが大事です。
計画が実行できなかったときは、「どれだけ」という量や「いつ」という時間、あるいは「いつまで」という期限に無理があったはずですから、次週からの計画を改善するように子どもと考えます(A)。
このように、親が子どものトレーナーの役割に徹すると、勉強の内容に踏み込まずにすみます。勉強の進め方を子どもといっしょに考えることで、進捗度を子どもと共有できますから、「どうしてできないのか」と子どもを責めることから解放されます。子どもも、親が自分の勉強の状況を把握してくれているという実感を持てて安心するはずです。
勉強の習慣をルーティン化するのは子どもには簡単ではありません。親がトレーナーとしてサポートすることで、親も子どももストレスなく家庭学習を進めることができます。

伊東 達矢
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